平手友梨奈さん(欅坂46)の「仙腸関節不安定症」について
こんばんは。
「整体 パーム」の泉です。
今朝、ニュースチェックをしていたら、こんな記事がありました。↓
【活動一部休止】欅坂46平手友梨奈、腰部打撲などで治療に専念 活動一部休止を発表https://t.co/dqwQ3mz16t
公式サイトによると、腰部打撲や左仙腸関節捻挫による仙腸関節不安定症などにより、ダンスパフォーマンスがしばらくできない状況だという。#平手友梨奈 #欅坂46 #てち pic.twitter.com/PEtCSiU8la
— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) 2018年12月21日
私はいい歳なのでアイドルには疎いのですが、流石にこの方は知っていました。
「欅坂46」というグループの絶対的センター。
歌番組はあまり見ないのですが、携帯電話のCMなどで何度も他のメンバーと一人違う雰囲気を醸し出しているこの人は誰?という感じでした。
そして今日入ってきたニュースでは、その平手さんが
「腰部打撲・左仙腸関節捻挫による仙腸関節不安定症」で活動を一部休止する、と。
今現在、紅白の欠場もあり得るほどの症状に悩む平手さんですが、この状態になるには「必ず何かあったはず」と、手がかりを探すべく、平手さんの過去の記事をインターネットで調べてみました。
すると、↓
「平手友梨奈がFNS歌謡祭で無気力ダンス?やる気なしで口パクも放棄か」
…無気力ダンス? 何だそれは。
ということで、「無気力ダンス」とはどんなものか「YouTube」で調べてみたら、こんな動画があったので見てみました。↓
明らかに動きが違いますね。
これが「無気力ダンス」か…。
そう取られても仕方ない歴然とした差ですもんね…。
欅坂46のダンスは「キレッキレ」なのが特徴のようですが、普通の時のダンスのキレは相当なものです。
手をグルグル回転させながら、左右に素早くステップ!
スゴイですね。
しかし、その「無気力ダンス」と言われた動きをみてみると一つ気づくことがあります。
それは、「体幹」がほとんど動いていないということです。

体幹
平手さんはできるだけ違和感のないように、特徴のある動き(手の回転)と精一杯の左右へのステップを頑張っていますが、体幹はほとんど捻ることもなく、腰部への負担を最小限にすることを目的としたダンスをしているのだと思います。
「立つ」ことで身体の生理的な機能を正常に行うことができる人間は、身体の軸を安定させることで多様な動きを可能にしています。
ですから「腰を痛める」というのは、その「軸」が崩れてしまうことになるので、ダンスなどのような激しい動きを再現するには、崩れた軸をガッチリと固定する必要があります。
かといって、コルセットのようなものでガチガチに固定するのが良いというわけではありません。

腰痛で一般的に使用されるコルセット
健康な状態の腰は、柔軟に動く関節や筋肉がしなやかに動いてくれることで動的な安定を獲得しています。外から何かで固定する必要がないのです。

しなやかな関節や筋肉で腰を安定させる
腰を痛めた場合は、関節や筋肉に負担がきて正常に使うことができないので、最低限の軸を作るために、体幹を固定するような無理のない動きになってしまうわけです。
ここまでの動きを強いる羽目になってしまった平手さん。
これはやはりその前に何かあったに違いありません。
引き続き調べてみました。↓

後ろ向きに転落=尻もち
記事によると、2018年9月5日の幕張メッセでのライブ中、ステージから後ろ向きに転落した、とあります。
ほぼ間違いなくこれが今回の「仙腸関節不安定症」の原因でしょう。
後ろ向きに転落したことで坐骨から大きな衝撃が入り、仙腸関節がズレてしまったのだと思います。
それから治療を続けていると思われますが、骨折などの問題がないと仮定した場合、3ヶ月経った現在の状況で活動を控えるということは、おそらく転落の際に入力された衝撃による仙腸関節の整復がうまくいっていないのではないかと推測します。
周辺の筋肉の腫れや炎症・痛みはしっかりと冷却することである程度減退しますが、外傷性の仙腸関節の異常は的確に除去しない限り、長期間尾を引くことになります。しかも年単位で。
できるだけ早期にそれを除去することができれば、そのリスクは最小限になります。
今回の平手さんの件でメディアに紹介されましたが、「仙腸関節不安定症」「外傷性の仙腸関節異常」は、普通に存在する疾病です。当院の7割の患者様も正にそれです。
「腰痛」「股関節痛」「膝痛」など、とかく「痛み」にフォーカスされがちですが、今回「仙腸関節」にスポットが当たったのは、「痛みの原因とは何か?」を身体の仕組みを理解することで患者様に知っていただくことにおいて非常に有意義なことだと思います。
一介の治療家ができることは、同じような症状で悩む方へ啓蒙することしかありませんが、平手さんが最良の治療をされ、苦しむことなく療養し、また元気に素晴らしいダンスを見せてくれる日を待ち望んでいます。